英検5級|保護者向け完全ガイド:1日20分で合格する家庭学習の型
今日の講義の流れ
英検5級の全体像
英検5級は「中学初級レベル」の英語力を問う試験です。読む・聞くを中心に、短い文や簡単な会話が出題されます。
「英語学習の入口」として、初めての子でも取り組みやすい内容になっています。
出題構成
- リーディング:約25問
- リスニング:約25問
- 試験時間:40分(リーディング20分+リスニング20分が目安)
時間配分の目安:
リーディングは1問あたり40秒〜1分、リスニングは聞きながらすぐ答える意識で。
合格の目安:正答率はおおむね60〜65%で合格圏。初学者でも時間を区切って積み上げれば十分に到達できます。
・「今日は“10分だけ”やろうか。終わったらカレンダーに○をつけよう」
・「正解より、回数が大事。単語カード10枚できたらハイタッチ!」
・「時間は私が計るね。1問40秒ペースで気楽にいこう」
リーディング対策
1. 短文の空所補充
問題例:
A : What is your favorite ( )?
B : I like red.
1. milk 2. fruit 3. color 4. pet
解答: 3. color
解き方の流れ:
- B文「I like red.」のキーワードに注目。
- red は「色」を答える語なので、質問の空所も「色」に関する語が入る。
- 選択肢の中では color が自然。
つまずきポイント&対処:
・favorite の意味が曖昧だと迷います。「いちばん好きな」を親子で声に出して覚える習慣を。
「red って牛乳? 果物? 色? ペット?」と選ばせ、子ども本人の“気づき”を促す。
「favorite は『いちばん好きな』。日本語で言うとどうなる?」と、短い対話で定着させるのがコツ。
2. 会話文完成
問題例:
A : How are you?
B : ( )
1. I’m fine, thank you. 2. I’m ten years old. 3. It’s sunny. 4. I like soccer.
解答: 1. I’m fine, thank you.
解き方:
「How are you?(元気ですか?)」には「調子」を返すのが自然。年齢(2)や天気(3)、好み(4)は文脈に合いません。
つまずきポイント&対処:
・5級は「定型表現がそのまま出る」ことが多いです。挨拶やお礼など、丸ごと音読して覚えると即得点源に。
「“元気?”って聞かれたら、ふつう何て答える?」と日常の会話に置き換えて練習。
「How are you? → I’m fine, thank you. を毎朝の合言葉にしよう」など“儀式化”も◎。
3. 並べ替え問題
問題例:
次の語を正しい順序に並べかえましょう:
like / dogs / I / very much
解答: I like dogs very much.
解き方:
- 英語の基本語順「S(主語)–V(動詞)–O(目的語)」を最初に当てはめる。→ I like dogs
- 強める表現「very much」は最後に置くと自然。
つまずきポイント&対処:
・主語(I)と動詞(like)のペアを先に決める“型”練習が有効。
・親子で「主語→動詞→目的語!」とリズムで唱えると覚えやすいです。
「日本語にすると『私は 犬が とても好き』。英語は“主語→動詞→目的語”。じゃあ並びは?」とヒントだけに徹する。
正解をすぐ言わず、子どもが自分で並べ替える”待ち時間”をつくるのがコツ。
リスニング対策
1. 短い会話を聞いて答える
会話は非常に短く、日常的なやり取りが中心です。
ポイント:最初の疑問詞(What / Where / How / Who / When)に集中。「何を?どこで?どうやって?」が聞き取れれば、選択肢が絞れます。
「最初の1語(疑問詞)が合図!そこだけは耳をダンボにしよう」
「聞き逃してもOK。とりあえずマークして次へ。7割で合格ラインだよ」
2. 絵を見て答える問題
会話の中で出てくる「apple」「bag」「dog」などを、絵から選ぶ形式です。
難しい文を理解するよりも、名詞などのキーワードを聞き取れば解けます。
過去問音声のあとに「今、何のモノの話だった?」と一言質問。
“物のなまえ(名詞)取り”ゲームだと楽しみながら定着します。
時間配分と学習法
英検5級は全40分。問題数は多いですが、内容は短くシンプルです。
時間配分の目安
- リーディング:1問40秒〜1分(悩んだらとりあえずマーク→先へ)
- リスニング:聞いたらすぐ答える(引きずらない)
学習のコツ:
- 過去問を本番同様の時間で1回は通す
- 毎日音読とシャドーイング5〜10分(同じ素材を1週間)
- 保護者は「声かけ役」に徹し、正解を急がず気づきを促す
「今日は“時間厳守チャレンジ”。1問40秒ペースで行ってみよう!」
「終わったら“できた回数”を数えよう。合格は積み上げのごほうびだよ」
保護者ができるサポート
小学生の受験では、学習そのものよりも「継続の仕組みづくり」が合否を分けます。日課化・可視化・小さな達成感で、勉強が続く環境を整えましょう。
- 日課化:寝る前10分の単語カードなど“固定枠”を作る
- 可視化:カレンダーやスタンプで進捗を見える化
- 達成感:終わりにハイタッチや一言ほめる
おすすめ教材と活用法
合格だけなら「公式過去問+単語帳」で十分。音声付き教材や無料アプリを組み合わせると、リスニングの伸びが早まります。
- 公式過去問:本番形式で時間感覚と頻出パターンを掴む
- 小学生向け単語帳:1日10語×7日で70語のサイクル
- 音声/アプリ:聞く→まねる→声に出す(シャドーイング)
試験当日の流れと直前対策
直前は新しい知識を増やすより、やってきた素材の“確認”に専念しましょう。当日は深呼吸→名前記入→時計確認のルーティンで落ち着きを。
- 持ち物:筆記用具2セット・受験票・時計(置き時計不可の場合あり)
- 開始前:見直すのは“自分の弱点メモ”だけに絞る
- 本番:迷ったら仮マーク→最後に戻る/引きずらない
まとめ
英検5級は「初めての英検」として、子どもに自信をつけさせる絶好の機会です。
家庭学習でも十分に合格できます。この記事の流れで、ぜひ親子で取り組んでみてください。