こんにちは。トモです。
今回の講義では、
英検の「S-CBT」と「従来型」の試験のちがいを詳しく解説します。
あなたにとって、どちらを選ぶほうが有利なのかを判断する材料にしていただければと思います。
今日の講義の流れ
英検S-CBT試験とは
Computer Based Testingの略で、
要は「試験会場に備え付けられたパソコンを使って試験を受ける」形式の試験のことをいいます。
単語問題はまだしも、長文読解も含めたすべての英文をパソコンの画面上で読む必要があるので、注意が必要です。
ちなみに
「従来型」とは、これまでどおりの「紙(問題用紙とマークシート)」を使った試験のことをいいます。
S-CBT試験の特徴
おもに4つの特徴があります。
- 1日で4技能すべての受験が完結
- 受験可能級は3級〜準1級まで
- 受験料は従来型より500円安い
- 受験日を選ぶことができる
それぞれについてくわしくお話ししていきますね。
1日で4技能すべての受験が完結
従来型の試験では、試験は「1次試験」と「2次試験(面接)」で試験日も分かれていたため合計2日間拘束されましたが
S-CBTではすべて1日で完結するので、忙しくて時間がとりづらいという方にも便利です。
ちなみに試験当日の順番は
マイクに自分の声を録音する形で実施します
英文に線を引くなどの機能はありますが、画面上にメモを書き込むことはできません。
となります。
受験可能な級は限られている
S-CBT試験では、すべての級の受験が可能なわけではありません。
受験可能な級は
- 3級
- 準2級
- 2級
- 準1級
の4つのみとなります。
これ以外の級を受験する方は必ず「従来型」の試験を申し込まなければなりません。
受験料が安い
S-CBT試験の受験料は、従来型より500円安いです。
受験日が多い
従来型の英検は年に3回(5月・10月・1月)しかありませんが
S-CBT試験では、平日・土日を含む週1〜3回程度、実施しています。
【徹底比較】S-CBTか従来型か?
S-CBTと従来型のどちらがいいかについては、技能別にメリット・デメリットが違いますので
それぞれくわしく見ていきたいと思います。
「あなたに合うのはどちらか」という視点で参考にしてくださいね。
スピーキング(従来型の「面接」)
コンピュータベースですので当然ですが、面接官はいません。
画面に映る面接官が動画上で質問をしてきますので、それに答えるという形ですすみます。
ちなみに、
質問がよく聞き取れなかった場合に聞き返すことはできるのか
が気になるかと思いますが、
結論から言うと「もう一度聞く」というボタンがありますので、まったく気兼ねなく聞き返すことができます。
ただし、おそらくですが2回以上この「もう一度聞く」ボタンを押すと、減点されることになると思いますので注意してください。
・残り時間のタイマーが見れる
・面接官が目の前にいないので、気が楽
・質問が聞き取れなくても、ボタン一つでリピートできる
【デメリット】
・(人によっては)コンピュータ相手より、リアルな人がいた方が話しやすい
リスニング
メモ用紙が用意され、ヘッドホンをつけて試験を受けます。
ヘッドホンで音声を聞けるので、この点については圧倒的にS-CBTが有利です。
これまで従来型の英検を受けたことがある方はわかると思いますが
リスニング時の「騒音」や「隣の人の貧乏ゆすり」「咳」などの不確定要素は、リスニングのパフォーマンスにものすごく影響を与えます。
この点、S-CBTでは安心してリスニングに集中することができます。
ただ、画面上にメモがとれない点などはデメリットとしてあげられますし
従来型では可能だった「問題や選択肢の先読み」がしづらい点などは、人によっては大きなデメリットになると思います。
・ヘッドホンなので音声がクリア
・まわりの受験生の悪影響を受けにくい
【デメリット】
・画面上にメモがとれない
・従来型では可能だった、問題の「先読み」がしづらい
リーディング
じつはわたし自身は、
リーディングセクションに関しては完全に「従来型」の方が受けやすかったです。
というのも、そもそもパソコンの画面上で細かい英文を長時間読むことに慣れておらず
とにかく、目が疲れました。
これはもちろん人によると思いますのでなんとも断言はできませんが、
普段画面上で集中して英文を読んでいない人にとっては、けっこう大きな問題だと感じます。
また、英文に線などは引けるのですが、メモを書き込むことはできません。
もしあなたが試験中に問題用紙にメモなどを書き込みながら解くタイプであれば、この点についてはよく理解しておいたほうがいいと思います。
・(すいません、個人的にはありませんでした…)
【デメリット】
・すべて画面上で英語を読む必要があり、目が疲れる
・画面上にメモがとれない
ライティング
ライティングに関しては、英検の申込時に
- 手書き
- タイピング
・英文の直しがカンタン
・コピー・アンド・ペーストが可能で、消しゴムも必要なし
・語数が画面上に表示される
【デメリット】
・タイピングが苦手な方は、時間がかかる
まとめ
- アウトプット系(スピーキング、ライティング)はS-CBTの方がよい
- インプット系(リーディング、リスニング)は従来型の方がよい
という傾向はあるのではないかと感じました。
とはいえ、
インプット系のリスニングも、
「ヘッドホンで自分の世界に集中できるからS-CBTの方がいい!」
という方もいると思います。
あくまでも傾向ですので、この記事を参考に、あなたに有利な形式を選んで受験していただければと思います。