英検準2級リーディング|大問1 語彙・大問2 会話文の攻略法【例題&解説】

英検準2級 語彙(単語)問題の勉強法

こんにちは。トモです。

今回の講義は、英検準2級のリーディングパート大問1「語彙問題」と大問2「会話文の空所補充」の対策です。

「単語を覚える」以外に、対策なんてあるんですか??
もちろん覚えるのは大前提。その上で解き方にちょっとしたコツがあるんです

大切なので繰り返しますが、
英検準2級に合格するためには、一般的な英語能力を高めておくことはもちろんですが、それに加えて、「英検に固有の問題形式」を理解し、対策をしておくことが非常に大切になります。

テクニックに溺れてはいけませんが、「コツ」はあるということです。

では、さっそく始めましょう。

英検準2級:大問1語彙(単語)問題の対策

具体的な対策としてはポイントが3つあるのですが、その説明に入る前に、大前提を共有させてください。

その大前提とは、「まずは一定程度の単語・熟語を覚えましょう」ということです。

ほらやっぱりー!
まあまあ。最後まで聞いてください

単語・熟語を覚える

「何を当たり前のことを」を思われますか?

ですが、英検準2級の大問1「語彙問題」20問のうち、毎回17問程度は「純粋な単語・熟語問題」です。

つまり、単語・熟語を知っていれば解けるし、知らなければ解けない。ということです。

さらに、英検準2級の語彙問題においては、「問題文を正しく読める」ことも正答を選ぶ際の重要な要素になります。

要は、必要な単語力がなければ、問題文も読めない、ということです。

問題文を正しく読めなければ、穴埋めになっている単語を正確に選ぶことななんてできませんよね。

選択肢の単語の意味はわかるのに、どれが問題文の答えとして正しいかわからない…

これは、選択肢の意味がわかっているだけに、とてももったいないパターンです。

このように、問題文を正しく読むためにも、単語力は必須です。

語彙問題の対策として「単語を覚えましょう」というのは、身もふたもないアドバイスですが、

単語の知識は「語彙問題」だけでなく、このあとの長文やリスニングでも必ず役に立つ、あなたの英語力の基盤になります。

英語学習にショートカットはありません。 まずは、英検準2級用の単語帳をつかって、ひと通り学習してください。(だいたい単語帳の8割程度を覚えられたら、単語帳は卒業して次の段階へすすみましょう)

いいですか?

はーい。。。
ちなみに、
英検準2級に合格するための単語を習得するには、以下の「キクタン英検準2級」にのっている単語をくりかえし覚えるのが、もっとも効率が良いです。(単語の選定が英検準2級にベストマッチで、とてもよくできた単語帳です。)
 

その上で、これからお話する3つのポイントを押さえれば、英検準2級の語彙問題は合格レベルに達することが可能です。

では、いよいよ具体的な対策に入っていきますよ。ついてきてくださいね。

英検準2級の語彙(単語)問題対策:3つのポイント

ポイントは、以下の3つです。

  1. 選択肢→問題文の順に読む
  2. 制限時間を体感する
  3. 満点を目指さない

選択肢→問題文の順に読む

長文問題では、選択肢から読んでいく手法はすでに一般的ですが、この解き方は「語彙問題」においても、とても有効です。 どんなふうに有効なのか。 それは、選択肢を先に見ることで、

  • 問題文の構造がわかりやすくなり
  • 結果的に早く問題が解ける

からです。

選択肢を見るときに意識する、具体的なポイントは「意味」と「品詞」のふたつです。 個別に説明しますよ。

意味

選択肢を先読みする際は、当然ですが、まずはその単語の意味を理解します。

ただ、ここですべての選択肢の意味がわかれば苦労しませんよね。意味のわからない単語もでてくるでしょう。

そうしたら、その単語が「プラスの意味なのかマイナスの意味なのか」だけでも当たりをつけておきましょう。

単語帳で見たことはあるけど、詳しい意味は忘れちゃった。 でもたしか、、、マイナスな意味だったような気がする。これでも十分です。

問題文によっては、このイメージだけでも解ける場合があります。

頭にdis-ってついてたら否定的な意味、みたいなことですね

品詞

英語の初級者ほど、品詞を軽視しがちですが、品詞の理解はとても重要です。

とくに英検では、選択肢の品詞は基本的に統一されていますから、品詞がわかるだけで、これから読む問題文の構造(どこに「空欄」があるか)がある程度推測できるんです。

この品詞の位置の「基本的なパターン一覧」は別の記事でまとめていますので、ご覧ください。

英検準2級の語彙問題で合格レベルに達するために、一度見ておくと、問題を解く際の「スピード」と「正解率」に違いが出ることを実感してもらえると思います。

>>>品詞の位置の基本パターンまとめ

制限時間を体感する

試験当日は、その試験があなたの中で大事な試験であればあるほど、緊張するものです。

緊張は、あなたの本気度に比例して大きくなる」という事実を、まずは受け止めてください。

緊張することは、全然悪いことではないんです。

これを受け止めたうえで、試験当日に舞い上がらず、問題に集中できるあなたをつくるために、やっておくべきことがあります。

それは、試験の解答時間を体感しておく、ということです。

POINT
解答時間を「頭で理解する」のではなく、「体感できている」こと。

具体的にお話ししましょう。

英検準2級における、リーディングとライティングをあわせた、いわゆる「筆記」全体での解答時間は80分です。 筆記全体での解答時間の理想的な配分は、おおよそ以下のとおりとなります。

区分 大問 問題形式 問題数 1問あたり目安時間 配分時間計
リーディング 大問1 短文の語句空所補充 15 1分 15分
大問2 会話文の文空所補充 5 1分 5分
大問3 長文の語句空所補充 2 2分 4分
大問4 長文の内容一致選択 7 2分 14分
ライティング 大問5 Eメール(返信) 1 15分 15分
大問6 意見論述(理由2つ) 1 20分 20分
計(筆記の目安合計) 73分

上記のとおり、大問1の語彙問題は15分程度で終える必要があります。

英検準2級の語彙問題は全部で15問なので つまり、1問あたりにかけられる時間は1分が目安ということです。

【問題】Last Saturday, Pete and his family drove to the beach. In order to avoid the heavy (   ) on the highway, they left early in the morning.
1. traffic 2. pride 3. rhythm 4. temple
【解答】heavy trafficで「渋滞」→ 正解は1.

満点を目指さない

英検準2級に合格するためには、語彙・単語問題で1問でも多く正解しておくことはもちろん大切ですが、「知らない単語は、知らない」と割り切ることも、また大切です。

知らない!
……

語彙問題は、時間をかけても解けるようになる可能性は低いので、迷ったら切ってマークする潔さも必要です。

POINT
可能な限り選択肢を切って、それでもわからなければ、感覚でマークする!

大問2:会話文の空所補充(5問)|“機能”と“自然さ”で60秒決断

会話の空所は、文法というより「流れ」が難しい…
コツはシンプル。①選択肢を先にざっと見る②会話の「機能」を特定③不自然さで消去だよ

① 選択肢をざっと見る

  • 意味の方向性:positive / negative / neutral の雰囲気だけでもOK
  • 品詞:動詞句/名詞句/疑問文など、空所に入りそうな形を確認
  • 機能:依頼・申し出・同意・謝罪・提案・確認などを意識

② 会話の「機能」をつかむ

会話問題は「このやり取りは依頼?提案?謝罪?」と機能を一言でまとめるのがカギです。

  • 依頼:Could you / Would you mind ~?
  • 申し出:I can / Shall I ~?
  • 提案:How about / Why don’t we ~
  • 同意・反対:That’s right / I don’t think so
  • 謝罪・感謝:I’m sorry / Thank you ~

③ 不自然さで消去

  • 丁寧さのズレ(依頼に命令で返すなど)は×
  • 時制や代名詞が直前と合っていないものは×
  • 話題が飛ぶものは×

60秒テンプレ
① 選択肢ざっと見る → ② 会話の機能を一言でつかむ → ③ 不自然さで2つ消す → ④ 残りから自然な方を選ぶ

過去問例(2025年度第1回・準2級)

【問題】
Ken : I have to carry these heavy boxes upstairs.
Yumi : (   )
Ken : Oh, thank you. That will help a lot.

1. I can help you.
2. I’ll call you later.
3. You should buy a new one.
4. I don’t know him.

【解説】
Kenの発言は「重い箱を運ばなきゃいけない」という「困りごと」。
返答のYumiは自然に「助けを申し出る」のが会話の流れ。
→ 正解は 1. I can help you.

ポイント:
・空所直後の「Oh, thank you. That will help a lot.」が「申し出に感謝」なので、提案・申し出の表現が正解。
・2は「後で電話する」→状況とズレ。
・3は「新しいのを買う」→箱に対して不自然。
・4は「彼を知らない」→そもそも人物の話ではない。
→ 会話の自然さで一発で切れる。

よく出るパターン別フレーズ

  • 困っている→助ける:I can help you. / Let me carry it.
  • 予定確認:What time is the meeting? / At three.
  • 提案:Why don’t we go by bus? / That’s a good idea.
  • 道案内:Excuse me, where is the station? / Go straight and turn left.
  • 謝罪→応答:I’m sorry I’m late. / That’s OK.

なるほど!「会話の目的」さえ意識すれば、選びやすい!
そう。会話穴埋めは「機能」×「自然さ」で決まるんだ


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