こんにちは。トモです。
今回の講義は、英検準2級のリスニングの対策です。
英検準2級のリスニングは、第1部から3部まで、全部で3種類の問題が出題されます。
一般論としてリスニング能力を向上させるためには、ある程度の単語を知ったうえで、じっさいに文章として発音される際におこる、日本語にはない英語の特徴
- 音がつながる(連結)
- 発音されない音がある(脱落)
- 前後の単語との影響で音が変わる(同化)
などを理解し、それに慣れておく必要があります。
ですが、これら英語の特徴への対策は、なにも英検準2級に限ったものでないため、今回の講義では扱いません。
この講義では、英検準2級に受かるための、
「英検準2級のリスニング問題」に特化した、具体的な対策について解説していきます。
それでは始めましょう。
今日の講義の流れ
英検準2級リスニングは3部に分かれている
英検準2級のリスニングパートは3部に分かれているとお話しました。
じつはその3つの部は、大きく2種類に分けることができます。
- 第1部:問題も選択肢も書かれていない
- 第2部・3部:選択肢は問題用紙に書かれている
という違いです。
具体的に見てみましょう。
【第1部】
【第2・3部】
効率的に英検準2級に合格するためには、
漠然とリスニングの問題を解いているだけでは遠回りになります。
出題形式にあわせた対策をすることが大切になるので、それぞれの形式ごとにくわしく解説していきますね。
英検準2級リスニング(第1部)の対策
準2級リスニング第1部の問題は、
「問題文はもちろん、選択肢も書かれていない」形式になります。
これは何を意味するのか。
選択肢というヒントが与えられていないので、慣れておかないと難易度は比較的高い。
ということができるんです。
でも、安心してください。
ぶっつけ本番では戸惑ってしまうかもしれませんが、あなたは、今このサイトで「英検準2級のリスニングはどんな問題が出るのか」を学んでいます。
これがとても重要なことなんです。
相手(出題形式)を知れば、対策を立てることができるからです。
第1部で流れる英文とは?
まずは、実際に準2級のリスニング第1部で流れた英文のスクリプトの日本語訳を読んでみましょう。
【会話文】
男性:今夜、車を使ってもいい?お母さん。
女性:今夜? ケビン、あなたは先週免許をとったばかりですよ。そして、外は雪が降っています。
男性:お願い、お母さん。あまり遅くならないうちに帰ることを約束するから。
【選択肢】
①悪いけど、この天気で運転するのは危険だわ
②悪いけど、あなたはまだ免許を持ってないわ
③悪いけど、私はあなたに車を買ってあげることはできないわ
どうですか?
あくまで日本語ですが、内容自体はとてもわかりやすいですよね。
もちろんこれが英語で流れるわけなので、簡単だとは言えませんが、読まれる英文自体はそれほど難しいものではない、ということをまずは理解してください。
第1部で流れる英文の流れ
第1部で流れる英文は男女の会話で、やりとりは3回だけです。
つまりパターンは以下の2つで
- 男性→女性→男性
- 女性→男性→女性
このあとに続く会話を、3つの選択肢の中から選ぶ、と言う問題です。
そしてさらに、ぜひ覚えておいてほしいことは
正解の選択肢以外の選択肢は、明らかに間違った内容だという点です。
さきほどの問題で確認してみましょう。
【会話文】
男性:今夜、車を使ってもいい?お母さん。
女性:今夜? ケビン、あなたは先週免許をとったばかりですよ。そして、外は雪が降っています。
男性:お願い、お母さん。あまり遅くならないうちに帰ることを約束するから。
【選択肢】
①悪いけど、この天気で運転するのは危険だわ
②悪いけど、あなたはまだ免許を持ってないわ
③悪いけど、私はあなたに車を買ってあげることはできないわ
3つの選択肢で、正解は①です。
②は、会話の中で「免許をとったばかり」と言っているから絶対に違いますし、③に至っては「車を買ってくれ」なんて誰も言ってませんよね。
こんなふうに、
正解以外の選択肢は、明らかに間違っている内容ですから、
すべての選択肢が完璧に聞けなくても、消去法を使えば、正解を選ぶこともできるので諦めずに最後まで聞くことがポイントです。
特に、この第1部は選択肢が3つしかありませんから、消去法で選択肢を切ることで、グッと正解の確率を高めることが可能です。
英検準2級リスニング(第2部、第3部)の対策
2部と3部の共通点
2部と3部は、1部とは違い、選択肢が問題に印刷されています。
こんな感じです。
1部と違い、選択肢は4つに増えますから、正解の確率は単純に低くなりますが
選択肢というヒントが印刷されているいう点から、ある対策が可能になります。
その対策とは、「選択肢の先読み」テクニックです。
選択肢の先読みテクニック
長文問題などでもそうですが、選択肢を先読みして、問題のポイントの目星をつけたうえで解答するテクニックは一般的だと思います。
英検準2級のリスニングにおいても、この「選択肢の先読み」は有効です。
ただし、時間が限られていますので、やみくもに選択肢を読むだけでは大した効果はあがりません。
短時間、かつ効果的に先読みする必要がある、ということです。
ポイントは以下の二つです。
- すべての選択肢に共通した単語は無視する
- キモとなりそうな語(動詞や名詞)に印をつける
重要なことは、
すべての選択肢の内容を理解しようとするのではなく、
- 重要だと思われるポイントに
- 「機械的に」印をつけていく
ということです。
じゃあ、どうやって印をつけていけばいいのか。
さきほどの2つのポイントごとに具体的に例を出しますね。
すべての選択肢に共通した単語は無視する
以下のような感じでマーキングします。
ここでは、「It (is)」はすべての選択肢に共通しているので、解答の際には意識する必要はありません。
思い切って無視してしまいましょう。
それ以外の内容の部分に下線を引き、パッと違いが目に入るようにしておきます。
この時、選択肢の内容を熟読する必要はありません。
あくまで機械的にマーキングし、質問が流れたあとの解答時間の中で、下線部分から素早く判断するんです。
たかが下線ひとつですが、これを引いているだけで、正答を選ぶスピードが驚くほど上がります。
キモとなりそうな語(動詞や名詞)に印をつける
さきほどの「すべての選択肢に共通した語を無視する」ことに加え、キモとなる部分に印をつけます。こんな感じです。
「He」や「them」は全部同じなので、それ以外の部分の違いがパッと目に付くように印をつけるんです。
もちろん、印は〇や下線でなくても構いません。
重要なのは、選択肢ごとの違いが一目でわかるようにマーキングするということです。
先読みはあくまで問題を解くための「準備」です。
質問のあと、いかに素早く正しい選択肢をえらべるか、がポイントです。
先読みはいつやるのか?
選択肢の先読みの重要性をお伝えしてきましたが、
じゃあ、その先読みっていつやるの?という疑問がありますよね。
一番の理想は、筆記を制限時間よりも早めに終わらせて、残った時間で先読みをやってしまうことです。
ただ、なかなかそんな余裕はないのも現実だと思います。
そんな時は、リスニングパートがはじまって数分間ある、問題の説明がテープで流れている時間を利用することも可能です。
2部と3部の違い
英検準2級リスニングの2部と3部の違いは、以下のとおりです。
- 2部:男女2人の会話文
- 3部:1人で読み上げるナレーション
ですが、重要な点は共通しています。
読み上げられる英語の「冒頭に集中する」ということです。
「冒頭に集中」する
会話形式であれ、ナレーション形式であれ、短時間のリスニングでは「状況の把握」がもっとも大切な要素になります。
そして、状況をすばやく把握できるかどうかは「冒頭に話される内容」をしっかり聞けるかどうかにかかってきます。
とくに
- どこで
- 誰が
- 何について
話されているのか。
この3つを聞き取ることがポイントです。
この3つを聞き取れれば、
先ほど説明した「選択肢の先読み」テクニックを駆使することで、英検準2級のリスニングは80%程度の点は十分取れるパートになります。